展覧会
振幅の住まい in 尾道
田舎におけるアート
このプロジェクトは、アートやアーティストを都市部の限られた空間から解き放ち、自然の中で新たな展開を見せることを目指している。日本をはじめとする多くのポスト産業国では、仕事、余暇、地域社会との交流、そして同僚や高齢の家族との関わりの中で、社会的な交流や技術の進歩がどのように反映されているのかが重要なテーマとなっている。そして、日常生活そのものが、技術的・デジタル的な進化にどのような影響を与えているのか、そのダイナミクスは都市と地方で異なる。
2021年にゲーテ・インスティトゥート・ヴィラ鴨川が一般財団法人山岡記念財団の助成を受けて立ち上げたプロジェクト「アート・デザイン・ものづくりのためのラボ」では、ヴィラ鴨川に滞在するアーティストや、西日本の職人たちが集い、現代の木造建築や再利用可能な竹舞台、漆を使ったデザインなどをテーマに探求している。
このプロジェクトの成果の一つとして生まれたのが、画家であり彫刻家でもあるオラフ・ホルツアプフェルの構想による「振幅の住まいin尾道」だ。ホルツアプフェルは、15年以上にわたってアーティストや職人との異文化交流に取り組んでおり、伝統的な技法を用いたプロジェクトを通じて、参加者間の知識共有や協働プロセスを重視してきた。アルゼンチン・グランチャコ地方のウィチ族の織工たちや、ドイツ・ニーダーザクセン地方の大工たちと協働し、木材や藁、天然繊維などの地元の素材を使った作品を生み出している。
今回のLLOVE HOUSE ONOMICHIでの宮大工・山本耕平(杣耕社)とのコラボレーションは、ホルツアプフェルの広がり続けるネットワークの新たな一歩となるであろう。
イベントのホストは、ドイツのキュレーターであり、森美術館(東京)のアジャンクト・キュレーターでもあるマーティン・ゲルマンが務め、建築家の長坂常ら、LLOVE HOUSE ONOMICHIと共に、このイベントを通じて来場者を迎える。
近隣の方々、友人、専門家、持続可能な生活モデルに興味のある皆様のご参加をお待ちしています。
プログラム:
11月1日(金)
・オープントーク:16時
「田舎におけるアート」
登壇者:オラフ・ホルツアプフェル、長坂常、マーティン・ゲルマン
モデレーター:松井 納都子
・夕食会:18時30分
11月2日(土)
アーティストとの個別の意見交換(リクエストに応じて対応)
スタジオ・オラフ・ホルツアプフェル、ゲーテ・インスティトゥート・ヴィラ鴨川、マーティン・ゲルマンによる共同企画。
協力・パートナー:
アンネ・レングニンク
杣耕社(山本耕平)
一般財団法人 山岡記念財団
LLOVE HOUSE ONOMICHI(長坂 常:ディレクター、スザンヌ・オクセナール:キュレーター、中田雅実&松井納都子:リアライザー)
有限会社スキーマ建築計画、Seven New Things、studio basket
在日オランダ王国大使館
特別協力:S. Tanaka、デビッド・セル
詳細
LLOVE HOUSE ONOMICHI
広島県尾道市東土堂町8−28
722-0033 Japan
料金: 入場無料
開廊時間
11/1(金)14:00~20:00
11/2(土)10:00~18:00