"If you don't understand the poem - feel it“
東京 - ポエトリー・スラム - ファビアン・ナバロ氏のドイツ語教員研修とワークショップ
© Goethe-Institut Tokyo
ワークショップと研修でFavian Navarro が演劇教育についてレクチャーをしました。言葉を使った練習で参加者は文章とクリエイティブに関わる練習をしました。
ポエトリー・スラム…とは何ですか?最初に同じように思っていたドイツ語を学んでいる生徒やドイツ語教員は多かったでしょう。講師のナバロ氏が何を教えてくれるか、あまり想像がつかない人もいたことでしょう。
ポエトリー・スラムとは…一種の文学的なスピーチコンペティションです。参加者は自分の書いたテキスト以外に他に何も持たず、ステージにあがり、観客の前で発表します。観客は、拍手等を通じて評価をし、勝者が決まります。このようなイベントは、ドイツでは1990年代からすでに確立しており、ポエトリー・スラムのイベントやコンテストは各地で一年中おこなわれています。一方、日本ではまだあまり知られていないジャンルです。
ポエトリー・スラムのパフォーマー、モデレーター、そして作家のファビアン・ナバロ氏は、「Zeilenschmiede(ツァイレンシュミーデ)」というドイツのオスナブリュックにあるドイツ語教育に関するさまざまなクリエーティブなワークショップを企画しているエージェントの紹介で来日しました。
クリエーティブ・コミュニケーション
ドイツ語教員研修では、ナバロ氏が参加者にポエトリー・スラムのジャンルについて基本的なことを説明した後、10分ほどのショートプローグラムで日本人やドイツ人のドイツ語教員にオリジナルなテキストを紹介して本格的なポエトリー・スラムのパフォーマンスを披露しました。続いて、今度は参加者がナバロ氏にアドバイスをもらいながら10分ほどで自分が考えて書いた「作品」を皆の前でプロのポエトリー・スラムと同じように発表することになりました。知り合ったばかりの人の前で、自分が書いたテキストを読むのは簡単ではありませんでしたが、ナバロ氏のことば、「respect the poet」、「 If you don´t understand the poem – feel it」、そして演劇教育学に基づいた練習や活動のおかげで、参加者は一人ひとり大きな拍手を得ながらテキストを楽しく満足できるように発表することができました。
PASCH校の生徒のためのワークショップでは、参加者は、ナバロ氏がおこなったドイツ語のさまざまな活動を通じて、お互いに知り合うことができました。その後は、言葉遊び的なテキストの扱い方がワークショップの中心になりました。ナバロ氏は、ドイツ語をまだそれほど長く学んでいない初心者レベルの生徒にも、ドイツ語をクリエイティブに使う勇気を与え、単語を多く言えなくてもたくさんの会話はもうできるよ、という自信をあたえるようサポートしました。また演劇教育学に基づいた練習を通して、参加者は、母語ではない言語を使ってうまく相手とコミュニケーションするためには、話すこと以外にジェスチャー、表情や情感がとても大事だということが分かりました。ナバロ氏がワークショップで教えてくれたことは、今年Goethe-Institutの「青少年コース」というプログラムに参加する生徒やPASCH校の生徒にとってよい経験となり、これからのドイツ語の勉強にもきっと役立つと思います。