マリアム エヴィーン刑務所に生まれて

マリアム - エヴィーン刑務所に生まれて © © Tondowksi Films マリアム - エヴィーン刑務所に生まれて © Tondowksi Films
監督であり女優でもあるマリアム・ザレーは、政治犯が収容されるイランのエヴィーン刑務所で生を受けた。監督としてのデビュー作となるこのドキュメンタリーで、ザレーは自身の誕生にまつわる暴力的な状況を明るみに出す。1979年のイラン(イスラム)革命によりイラン皇帝が倒れると、最高指導者ホメイニが権力を握り、政治的に対抗する数万人の人々を逮捕、殺害させた。逮捕された囚人の中には監督の両親も含まれており、二人は何年も収容所に収監された後、命を永らえドイツに逃れた。この迫害と刑務所での体験は、家族の間でも語られることはなかった。現在女優、そして作家としても活躍しているザレーが長年の沈黙の壁を破り、カメラを通じて自身の誕生の場所とその状況に切迫する。高い評価を受けた本作は、2020年のドイツ映画賞ドキュメンタリー部門でノミネートされた。
 
2019年、95分、ドイツ語、ペルシア語、フランス語、英語/英語・日本語字幕付


監督:マリアム・ザレー