ディエーゴ・トヌス
美術

Foto: Diego Tonus Foto: Diego Tonus

外部提携助成
助成:Mondriaan Fonds(オランダ)


ディエーゴ・トヌスは、美術家として、オランダのハーグを拠点に活動している。

トヌスはその創作活動において、管理システムと権力構造に疑問を投げかけるツールとしての「複製」に焦点を当てている。その手法は、イメージ、物、集団的経験を変容させ、それらの根底にある成文化と規範性の構造を可視化することである。彼のミクストメディアの創作は、強迫的かつ創造的なジェスチャーと彼がみなす「アーカイブ」に基づいている。この方法は、彫刻、写真、パフォーマンス、映像などの制作を通して出来事を観察するという、トヌスのアプローチを特徴づけている。

トヌスは、イタリアのベネチア建築大学と、オランダ・アムステルダムのSandberg Instituteで美術を学んだ。これまで、自身の個展を、ベネチアのカ・ペーザロ国際現代美術館、パルマのCSAC、ロンドンのWhitechapel Gallery、オランダのSTROOM Den HaagやVan Eyck Maastrichtなどで開催した。また、自身の作品は、ボローニャ、ブリュッセル、アムステルダム、シンガポール、パリ、トリノ、ニュルンベルク、ロサンゼルス、光州(韓国)など、世界各地で展示された。近年の出版物には、「From State To State」(Electa出版)、「Never Again」(Mousse出版)、「Fragments of a Conversation with a Counterfeiter」(Roma Publications社)などがある。

ヴィラ鴨川滞在中は、「Professional Secrets」というテーマで、寄木細工/木象嵌が施された彫刻シリーズを制作する計画である。契約書のような形状をしたこれらの彫刻には、「Professional Secrets」が埋め込まれる。そのために、日本の職人と共に、伝統的な寄木細工や木象嵌、漆塗りの技術を研究する予定である。また、レジデンスの最後には、自身の創作プロセス、そして職人技、秘密保持や管理システムの概念的な相互作用について、公開プレゼンテーションを行いたいと考えている。