東京ドイツ文化センターが昨年から実施している「演劇を新しく考察する」シリーズでは、今回
アンナ・ヘンチェルと
ケレム・イェフダ・ハルプレヒトをゲストに迎えます。
参加とパフォーマンス性の関係は公共空間について考えるうえで、新たな視点をもたらし、また未来予想図を映し出す「目に見えない遊び場 (
invisible playground)」となるでしょう。日常的なものをクリエイティブに探求することによって、社会的な相互関係に内在する可能性をどこまで展開することができるでしょうか。シリーズ「演劇についての新たな考察」では、二人のプロジェクトを紹介し、その演劇的要素に着目しディスカッションを行います。
ディスカッションを始めるにあたっては、
インヴィジブル・プレイグラウンドの考案した皆さんが参加できる「ゲーム」が用意されています。ぜひ実際に体験してみてください。"
Turtle Wushu"というこのゲームは、プレーヤーは手の甲に亀(のフォギュア)をのせ、バランスを取りながら、他のプレーヤーの攻撃から身を守るというもの。最後に勝つのは、一匹の亀のみ!
Anna Hentschel/Kerem Halbrecht
アンナ・ヘンチェルは大学で舞台美術を学んだ後、分野横断的なアーティスト集団「
インヴィジブル・プレイグラウンド」のメンバーとして、場(基本的には公的空間)の特性にかなったゲーム・フォーマットを開発している。自らを都市のセノグラフィー、建築、芸術の中間地点に自身を位置づけ、場所に根ざした、遊び心のあるアプローチで、社会と都市の関係性を中心としたプロジェクトを展開している。
ケレム・イェフダ・ハルプレヒトは建築家、また「コミュニティデベロッパー」であり、過去には戦略的建築コンサルタントや建築展のキュレーターとしても活動していた。リアルタイムで行う建築コンクール「72時間アーバン・アクション (72HUA)」の発起人。この72HUAは、デザイナーや地域住民とともに、ヨーロッパや中東の都市空間でこれまでに40件以上もの介入(インターベンション:建築用語)を実現している。
アンナ・ヘンチェルとケレム・イェフダ・ハルプレヒトは、ゲーテ・インスティトゥート・ヴィラ鴨川のレジデンスとして、現在京都に滞在中。
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