伊東篤宏、カイライバンチ / 清水郁雄、VELTZ / 松岡亮
美術家、オプトロンプレイヤーの伊東篤宏とカイライバンチ / 清水郁雄、VELTZ / 松岡亮がゲーテ・インスティトゥートのホワイエに出現させるインスタレーションは、回転し、明滅音を発する蛍光灯の開閉アームを持つロボットの様なマシン、点滅しホワイトノイズのビートを連射する大小のブラウン管式テレビ、回転する巨大スピーカーなど、工業用機械と家庭用電化製品の組み合わさったさながらマシンオーケストラの様相を呈している。
この作品のコンセプトを書いた伊東篤宏は、自身のステイトメント„Old but new use method“で次のように記している。「レコードの生産が減り、CDが一般流通し始めた頃、ニューヨークのスラム街で若者たちはゴミ捨て場から拾ってきたレコードとターンテーブルを 擦ったり、傷を付けたり本来とは違った使い方を見つけていた。それがひいてはヒップホップカルチャーに代表されるポップカルチャーへと繋がり、レコードは再び息を吹き返した」。
このインスタレーションによって、伊東は既存の価値観に対して疑問をつきつける。大量生産、大量消費の時代の終わりに際して、旧式となり、この世から消え去っていく電化製品や大型工業機械、そしてそれらと社会の関わりの中には、今の我々の暮らしや生き方を再確認、再認識する為のヒントとなり得るものが実はまだあるのではないか、と。
インスタレーショ "This REmortal Coil":
10月30日(月)~11月5日(日)、10:00-19:00(11月3日、4日はイベント終了時まで、5日は17時まで) 会場:ホワイエ
対談「 音楽~アートフォームとしての『インダストリアル 』について」:
11月3日(金・祝)19:00 会場:ホワイエ
ゲスト: 畠中 実 (ICC 主任学芸員)
司会・進行: 伊東 篤宏
フリーライブ:
11月4日(土)開場16:30、開演17:00、終演22:00(予定)
会場:ホール、ホワイエ
出演:phew、ZVIZMO (テンテンコ × 伊東篤宏)、The Lefty、カイライバンチ、VELTZ × Radio ensembles Aiida他
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