山脇道子は1930年からバウハウスデッサウ校が閉校となった1932年までジョゼフ・アルバース、ワシリー・カンディンスキー、ヨースト・シュミット他の元で基礎教育を学び、後に織物工房に所属し、アンニ・アルバースとオッティ・ベルガーからテキスタイル・デザインを学びます。他の学生とは異なりデザイン、アートや建築の予備知識を持たなかった山脇道子ですが、裏千家の老分を務めていた父によって磨かれた美意識を礎にバウハウスでの制作に取り組みました。帰国時にはバウハウスで洗練された「ものを見る目」を生かし、バウハウスの学生・教員などから作品、そして当時のデザインプロダクトを買い集め日本に持ち帰りました。山脇夫妻は生涯を通して、様々な形でバウハウスを紹介し続けました。
座談会では、著述家の髙木毬子と編集者のヴィタ・ノアックが、2019年11月に出版された、山脇道子と同時代の仲間たちを幅広く紹介する書籍 “Yamawaki Michiko – a Japanese Bauhaus story” 『山脇道子:一つのバウハウス物語』 について語ります。トークはドイツ語・日本語逐次通訳付きで行われます。
〚ヴィタ・ノアック〛 工学、文化学、建築研究と文化財保護を学ぶ。2007年にベルリン工科大学で博士号取得。1992年から、ミース・ファン・デル・ローエ・ハウス(旧レムケ邸)館長。近代美術、現代美術、近代建築、バウハウス、ルートヴィヒ・ミース・ファン・デル・ローエを専門とするライター、キュレーターおよび講師として活躍。
〚高木毬子 タカギ・マリコ〛 ドイツ・デュッセルドルフ生まれ。2012年ドイツ・ブラウンシュヴァイク美術大学で博士号、2014年英国レディング大学で修士号を取得。10~16年香港バプティスト大学助教授、2017年4月より同志社女子大学学芸学部メディア創造学科准教授。専門はタイポグラフィとブックデザイン。他にデザイナー、著述家、研究者として活動。
こちらから参加申込もできます。
戻る